|
フードビジネスの業界動向を、経営戦略・マーケティングの見地から研究。フードビジネス業界にシンクタンク的アプローチをはかるサイトです。 |
外食産業・フードビジネスに関する様々なニュース・できごとに対する、考察・私見。 ・・・これらはあくまで、「ひとつの見解」に過ぎません。 |
![]() |
![]() ■当サイトフードビジネス総合研究所の外食大手月次売上速報でもお伝えしている通り、不況は長期化し、外食産業の業況も引き続き低調となっています。 そんな中、先月下旬、大手居酒屋企業2社による、居酒屋業態以外の新業態進出が、相次ぎ公表されました。 うち一件は、一般のマスコミにも大々的に報道されました。 ■ひとつは、ワタミによる「アルコール比率の低い、ファミリー客をターゲットとした」新業態出店の話であり、もうひとつは、個室系居酒屋「東方見聞録」等を展開する三光マーケティングフーズが、FF・セルフうどん業態に進出するという話です。 とりわけ一般社会にも知名度の高い前者のニュースは、「ワタミがファミレスに参入」として、大々的に報道されました。 ■ワタミのリリースによれば、「居酒屋以外の業態で、アルコール比率が低く、既存業態と比較して食事メニューを増やし家族客の食事利用を取りこむ」とはあるものの、「ファミレス」とはどこにも書かれていません。 まして、「客単価がディナーで2100円」とあるので、これが本当だとすれば、業態分類から言うと、これが「ファミレス」にあたるかどうかは、疑問です。 ■一般にいう「ファミレス」というのは、外食産業の業態分類でいうところの「FR」よりも、さらに狭い概念と考えます。 普通の人が、「ファミレス」といわれて普通に想像する、「ガスト」や「サイゼリヤ」、あるいは「デニーズ」や「ロイヤルホスト」などを指します。 ■ワタミの新業態について、現時点ではごく限られた情報しかありませんが、上記のことと、その新業態店舗が(ワタミのなかではよりFR寄りであると思われた)「和み亭」を転換するものであること、前述の通りディナー2,100円の単価を実現させるということ、折しも先般、日本KFCがピザハツトのレストラン(ブッフェ)業態「ピザハット・ナチュラル」をオープンさせたがそれ しかしいずれにしても、このワタミの新業態、筆者も大変興味があり、期待している所です。11月中旬とされるオープン時には、ぜひ利用してみたいと思います。 ・・・ちなみに、ワタミの新業態については、以前こんなことがありました。
居酒屋の企業からみた場合、現業とのシナジーがより大きいのは、レストランなのか、FFなのか?普通に考えれば前者のようにも思われますが、三光では、 「ごはんや三光亭」の展開により、既にFF業態の下地がある程度、できていると思われます。(「ごはんや三光亭」については、店舗数をみる限り、縮小傾向にあるようですが。) ■セルフ式うどんといって忘れてはならないのは、今、業界を席捲している、トリドールの「丸亀製麺」でしょう。今の時代に稀有な、急激・大量出店を続けているブランドです。 ■なお、ワタミの現社長も、トリドールのNo.2の取締役の方も、すかいらーく出身。 |
【フードビジネス総研の経営資料・調査研究レポート】 |
外食上場企業総覧2015 外食上場企業の全体動向・業態別動向・企業別現状分析 調査・分析 【2015年10月発行・A4判208ページ】 ISBN 978-4-9908008-2-6 定価(本体27,750円+税) 日本の外食チェーン50(2015年版) 我が国を代表する外食大手チェーン50をピックアップ。業績・戦略データを個別・業態別に徹底分析。 【2015年6月発行・A4判190ページ】 ISBN 978-4-9908008-1-9 定価(本体18,500円+税) |
|
無断転載を固く禁じます。サイト利用条件 |
(C)(有)フードビジネス総合研究所 |