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外食産業・フードビジネス 「ニュースの見方」

外食産業・フードビジネスに関する様々なニュース・できごとに対する、考察・私見。
・・・これらはあくまで、「ひとつの見解」に過ぎません。
 

今年も、外食産業市場規模が発表される。 (2008年5月)




外食産業総合調査研究センター、2007年の外食市場規模推計値発表。昨年比0.2%増の24兆7,009億円。同時に昨年の数値が修正され増加となり、外食市場規模は「8年連続減少、2年連続増加」に。「飲食店」カテゴリが3年連続増加と貢献。「料理品小売業」含めた「広義の外食産業」も0.3%増加、3年連続増加。


・毎年、5月の連休あたりは、外食総研の市場規模推計値が発表される時期である。
5月2日、平成19年(2007年)の数値が発表となった。

・それによると、平成19年(2007年)の外食市場規模は、24兆7,009億円。「料理品小売業」を含む、広義の外食産業では、30兆3,409億円である。

・併せて、昨年の数値、平成18年(2006年)の数値が変更になった。
それによると、「平成18年(2006年)は0.1%の減少で、外食市場規模は9年連続減少」であったものが、「平成18年(2006年)は1.0%の増加で市場規模縮小は8年で止まり、増加に転じていた」ということになった。

・現在、外食産業の市場規模推計を行っているのは、財団法人である外食総研と、民間の大手調査機関が一社あるのみである。とりわけ、公的な性格の強い前者のデータを信頼する人は多く、影響力も大きい。アナリストや外食大手の経営者達は、このデータを用い「97年の29兆がピークで今、24兆」と異口同音に言い、これが通説になっている。私自身も昨年のセミナー等では「9年連続減少」と言ってきた。
その時点で公表されているデータを、信用するほかないからである。(但し、過去の数値がしばしば修正になることには、以前から気づいていた。)

・一産業の市場規模を推計するというのは想像を超えた膨大複雑な作業であろうし、何より、社会的意義の大変大きなこととである。また、より実態に近い、有用性の高いデータとするため、しばしば見直し・修正をかけることは当然、あって然るべきであろう。

・つまり、この市場規模数値だけを、考えなしに・盲目的に使用するのではなく、上記のようなことも踏まえつつ、冷静な視点も併せ持って、取り扱うことが重要と考える。

・「外食市場規模」については、もうひとつ、論じたい点がある。(→「日本の飲食業・基礎データ」へ)

2008年5月2日記す。
written by フードビジネス総合研究所
 
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