ドトール・日レスHD誕生で話題。業界最高の利益率を誇る、日本レストランシステムの創業者・大林豁史会長が語る、「日レスのDNA」、「抜群の利益率」を実現するための手法。しかし、本書から本当に学ぶべきは、個別の手法ではない。ドトール・鳥羽会長の本からは、「マネジメント・フィロソフィ」(経営理念)をスタディできた。この本からは、「マネジメント・ポリシー」(経営方針)の重要性を学べる。同時期に誕生した大手企業の急成長を横目に、「規模ではなく、小さくても、財務体質のいい会社」を、確固たるポリシーとして掲げ、邁進した。昨今では、ポリシーも無く、なんとなく大きくなってしまった会社が、憂き目にあう例も多い。巻末で大林会長は、自らを「反渥美理論」と称している。しかし奇しくも、規模拡大を追い求めた大手が結局「スケール・デメリット」に陥り、結果として本当に「スケール・メリット」を実現したのは、日レスだったとはいえないか。
「イーチーズ」で一躍その名を知られたロマーノ氏。彼の発想は、決して「魔術」ではない。ポイントは2つ。ひとつは「嘘偽りのない食事の提供」。だから、彼のレストランはオープンキッチンである。イーチーズもこの考えに基づく。その代わり、彼のレストランには「窓」がない。日常・外界からお客様を遮断するためだ。2つめ。お客様が「この店はすごい!」と感嘆する「差異化ポイント」を必ず入れること。但し、勘違いしてはいけない。「単なる奇妙奇天烈」とは根本的に違うのである。